ビットコイン=詐欺?

 

先日公開された Newsweek 記事「ビットコインに未来はない、主犯なき投資詐欺だ」(Link)の内容に違和感を感じましたので、ビットコインと詐欺の関係について調べました。

仮想通貨初心者、ビットコイン初心者、これからはじめようかどうか悩んでいる方にとって参考になれば幸いです。

先に結論を申しますと、

ビットコイン ≠ 詐欺

です。

以下 6,000文字以上の長文になりますのでお時間ある時に一読頂ければ幸いです。

 

 

「ビットコイン=詐欺」のタイトル一覧

  • Forbs
    The Great Bitcoin Scam(偉大なるBitcoin詐欺)*
     
  • Inc
    Why Bitcoin Is the Most Dangerous Global Scam in 20 Years(なぜBitcoinはこの20年で最も危険な世界的詐欺ですか) *
      
  • NewsWeek
    ビットコインに未来はない、主犯なき投資詐欺だ*
      
  • JPモルガン CEO ダイモン氏
    bitcoin ‘is a fraud’(ビットコインは詐欺だ)*、ただし2018年1月にこの発言を後悔
     
  • フランスのメガバンク「ソシエテ・ジェネラル」のビニスマギ会長
    ビットコインのような詐欺がおきると誰かが損失を被るだろう*
     
  • アメリカ金融大手「ウェルズ・ファーゴ」元CEO (2018.01.17追加)
    ビットコインはピラミッド詐欺であると信じている*

 

 

改めて詐欺とは

1 他人をだまして、金品を奪ったり損害を与えたりすること。「詐欺にあう」「寸借詐欺」「振り込め詐欺」

2 他人を欺く行為。民法96条では「相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合においては、相手方がその事実を知っていたときに限り、その意思表示を取り消すことができる」とする。→詐欺罪

参考:goo辞書 https://dictionary.goo.ne.jp/jn/86624/meaning/m0u/

つまりビットコインを持っている人や関係者は損失を被るということでしょうか?

また「詐欺のビットコイン」は本当にはじめない方が賢明なのでしょうか?

少しづつ「ビットコイン=詐欺」と言われている点を見ていきたいと思います。

と、その前に軽く「ビットコインの責任範囲」を確認しますね。

 

 

Bitcoinの責任範囲

Bitcoin は、MITライセンスのオープンソースで、プログラム処理によってネットワークが稼働しています。

まず MITライセンス*で公開されている Bitcoin のプログラムは、そもそも責任を負っていません。

「MITのオープンソース」といわれてもイメージしにくいかもしれませんが、同じようにMITで公開されいるプログラムは以下のようにたくさんあり、またそのプログラムを使って私達は生活している事実もあります。

 

【ビットコイン以外の MIT ライセンスのオープンソース・プログラム】

AngularJS

  • Goolge主導による開発、JavaScriptベースのWeb・アプリ開発用フレームワーク
  • 【採用事例】 NBA Globalサイト、Mercedes-Benz Video Channelサイト*

 

React

  • Facebook社主導による開発、JavaScriptベースのWeb・アプリ開発用ライブラリ
  • 【採用事例】 Instagram や Facebook

 

Ruby on Rails

  • プログラミング言語 Rubyベースの Web・アプリ開発用フレームワーク
  • 【採用事例】 クックパッド や Airbnb

 

クックパッドや Facebook 等どのサービスにも、想定外のバグに関する責任回避が記載されていると思います。

しかし、多くの場合、重大な事故は発生しておらず、リスクよりも利便性を優先している現状があるのではないでしょうか?

個人的にも、クックパッドがこの世からなくなると、もうパニックです。

もし「責任を負わないMITライセンスで公開されていること」が理由でビットコインを「詐欺」というなら、Airbnbやクックパッドも「詐欺」になるのではないでしょうか?

 

 

そもそものビットコイン

ビットコインの原論文*を見る限りでは、「詐欺」を目的として開発されていないことがわかります。

また開発当初からの様子を可視化してみると、100万円以上するビットコインのことがなんとなくイメージできるのではないでしょうか?

下記動画は、ビットコインの開発ベース GitHub の様子を可視化したものになります。

他のオープンソースと比べてもコミュニティは活発で、AngularJS並では?と個人的に思う次第です。

「詐欺」を行っている団体が表向きに「詐欺」と名乗ることはありませんが、2009年からの実績を踏まえると「ビットコイン=詐欺」と決めつけるのはムリがあるのではないでしょうか?

 

 

「ビットコイン=詐欺」の記事について

【ビットコインは通貨の条件を満たしていないので詐欺】

記事:www.mag2.com/p/money/316005/2

この記事では、「ビットコイン=通貨」と仮定した場合、「ビットコインは詐欺」と結論づけています。

確かにビットコイン=通貨という方程式であれば、詐欺かどうか判断に迷うことでしょう。

だってビットコインは、MITライセンスのもと利用されていますもんね。

しかし、現在のビットコインの送金手数料は激高(800円〜2,000円程度/送金)で「通貨」としての見方は古いと思います。

ビッグカメラや旅行代理店などでビットコインの支払いを受け付けていますが、利用状況はいかがでしょうか?

どちらかというとビットコインは「通貨」ではなく「資産」的な面を強めています。

参考記事:資産化するビットコイン

「MITライセンスのもとの資産」なんて聞いたことありませんが、MITライセンスのソフトを使ってサービスを提供している Airbnb や クックパッド を思うと、「MITライセンスのもとの資産」ってありえますよね。

ビットコインは、Airbnb やクックパッドとは異なる目的のプログラムですが、「詐欺」と決めつけるのはどうかな?と思います。

ビットコインが詐欺なら、世の中の多くの Web サービスやアプリが「詐欺」になっちゃいますね。

 

【なぜBitcoinは20年で最も危険な世界的詐欺ですか】

記事:https://www.inc.com/linkedin/vivek-wadhwa/why-bitcoin-largest-ponzi-scheme-human-history-vivek-wadhwa.html

こちらの記事では、ビットコインの管理システム・維持システム(マイニング)の面から「詐欺」と結論づけています。(ただし、本文中には詐欺という文字は0回)内容を確認していきたいと思います。

 

> 管理面:パスを失うとビットコインがなくなる

現金も紙幣やコインを失くすと無くなります。
文中では、アリペイやインドの電子マネーを勧めていますが、これは従来の電子マネーの類で中央集権です。それに対してビットコインは非中央集権型の資産になります。
結局のところ「管理が難しい=詐欺」とはならないのではないでしょうか?

仮に日本では銀行預金が保全(ペイオフ)されていますが、これは銀行が保険料を払って成り立っています。
ビットコインにも手数料を払って預金保全してくれるサービスがありますので、この点については法定通貨とあまり変わらないと思いますね。

 

> 維持システム:エネルギーコスト(マイニングの)が高い

指数関数的なコンピューティング能力の向上を考えると、それほど大きな問題でないのでは。
逆に法定通貨の維持システムに一体いくらのコストがかかっているでしょうか?
公開されていないのでわからなく「高い」とか「低い」とか比較できないですよね。

 

> 価格面:ビットコイン価格の高騰をITバブルになぞらえている

どちらかというとこれは ICO にいえることでは。。。
ITバブルの時のような株取引に比べると、仮想通貨の取引開始には時間がかかり、気軽に参加できない現状があります。
つまり「ビットコイン・バブル=詐欺」という見方は本当に正しいのでしょうか?

 

 

【ビットコインに未来はない、主犯なき投資詐欺だ】

記事:https://www.newsweekjapan.jp/stories/technology/2018/01/post-9276.php

こちらの記事では、仮想通貨は「通貨」でない、「ビットコイン=システム」と定義付け。

ビットコイン・システムはポンジ・スキームで、初期ユーザーが儲かる仕組みで「詐欺」と結論づけています。

 

【ポンジ・スキームとは】
ポンジ・スキームとは、詐欺の一種で、日本語で言うところの「自転車操業」に近いものである。「出資してもらった資金を運用し、その利益を出資者に(配当金などとして)還元する」などと謳っておきながら、謳っていることとは異なって実際には資金運用を行わず、後から参加させる別の出資者から新たに集めたお金を(やはり運用せず)以前からの出資者に“配当金”などと偽って渡すことで、あたかも資金運用が行われ利益が生まれてそれが配当されているかのように装うもののこと。(Wiki 引用

Bitcoinコードのどこにポンジ・スキームの要素が書かれているのでしょうか?

参考記事では、「ビットコイン参加者のみんながこの詐欺システムを支えている」と書かれていますが本当にそうでしょうか?

少なくとも私はそのつもりでビットコインを利用していません。

私は、変化が激しく、社会的インパクトが大きく、理想とする社会に一役買うのではないか、と思ってビットコイン界に参加しています。

 

 

【偉大なるBitcoin詐欺】

記事:https://www.forbes.com/sites/jayadkisson/2017/12/28/the-great-bitcoin-scam/2/#7ce9ff4e13a4

こちらの記事では、ビットコイン自体は詐欺ではないが、価格システムが詐欺と言及。

タイトルが紛らわしく、解説が難しく、どこで「詐欺」と結論づけているか分かりにくいです。。。

 

 

まとめ

ビットコインが詐欺かどうかは現状として各自が決めるしかない様子ですが、あまりにも社会的地位の高い人の発言によってビットコインのイメージが広がっているように思います。

中にはビットコインに対して肯定的な発言をする方*もいますが、不思議と人間は「悪い」ニュースの方が強く記憶に残るのではないでしょうか?

「ビットコインを買うかどうか」「投資すべきかどうか」は個人判断ですが、「ビットコイン=詐欺」という文言がなくなる日を望むばかりです。

私は、ビットコインは詐欺ではなく、「新しい資産」と思います。

 

 

「ビットコイン=詐欺」ではないが参考までに

【落合 陽一氏が語る 「さらば、ビットコイン」】

参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=-oTTQOOzInA

> 本動画の要点

  • ビットコイン・キャッシュの登場によってビットコインは「金」になった
  • 流通にはむかない
  • ビットコイン価格は徐々に下がっていく

 

> 私のひとりごと
未来の価格は予測不可能ですが、ビットコインは現在進行形で進化しています。
支払いについては、Lightning Network(LN) という新しい技術が実現しつつありますね。
2018年1月には実際に LN で支払いが*
このLNが普及すれば、ビットコイン・キャッシュの立場も変わると思います。

 

 

【マジでビットコイン買わない理由!何故買うのか教えてほしい!?】ひろゆきさん

参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=lfD3HweAyh0

> 本動画の要点

  • マイニングの難易度が上がる仕組みは現状の電気供給システムから考えると持続不可能。
    現状は、電気代 < マイニング報酬 だが 電気 > マイニング報酬 にいつかなる。
    電気代が安い環境でマイニングできる人たちが有利。
    そのうちビットコイン・マイニングの51%を一部の人達が掌握し、ビットコインで改ざんが隠蔽的に行われるのでは?
    そうなると信用が失墜して無価値に。
    長期的には終わりが見えている。
      
  • 量子コンピュータの登場によってビットコインネットワークは成り立たなくなる。
    ビットコイン価格が安い初期に参入した人だけが儲かる仕組み。

 

> 私のひとりごと
ビットコインの「51%攻撃」は、クラウドマイニングが流行った 2014年に取りざたされていました。
実際に2014年には GHash.io が、1月と6月にマイニングシェア 51% を超え、市場は51%攻撃を恐れビットコイン価格は下がりました。(ただし、この時51%攻撃は確認されていません)

しかし、今のビットコイン価格はどうでしょう。
2014年10月のビットコイン価格はおよそ400ドル、2017年のビットコイン価格は 5,000ドル、つまり 10倍以上になっています。
「51%問題」は他の仮想通貨にも共通し、ビットコインだけに限った問題ではありません。
非中央集権で合理的に価値の移動を行う難しさを物語っています。

現在のビットコイン・マイニング状況は中国勢が優位なものの、1マイニング企業あたりの最大シェアは 20数% です。
2018年は GMO や Kodak など新規参入も予定されていますので、どちらかというとマイニングシェアは「分散化」傾向になると思います。

量子コンピュータの問題については、ビットコインだけでなくクレジットカードのネット決済や相場予測など社会全体に与える影響が大きいと思いますので、普及目処がたった時に再考すべきと思います。

 

余談ですが、ビットコイン・マイニングの消費電力は「ムダ、環境破壊」という印象をうける記事も見ますが、本当にそうでしょうか?
現在ビットコイン・ネットワーク以上の計算速度を上回るマシンはないと思います。
マイニング大手の Bitmain は、ビットコインで培った演算技術を人工知能に転用しようとしています。
これは人類史に残る大規模実験と言えるのではないでしょうか?
1日約 430万円の電気代を支払う Bitmain ですが、その大規模実験、開発コストのことを考えれば安いのではないでしょうか?

参考:最近のビットコイン・マイニング事情【グローバル】

 

 

行政指導によるリスク

中国や韓国の例をみて「国の規制によってビットコイン使えなくなるのでは?」「規制によって使えなくなるとビットコインは無価値に」よってビットコインは詐欺では?と結論づけている記事もみた記憶があります。

本当に国の規制によってビットコインは使えなくなるのでしょうか?

答えは、NO ですね。

現在ビットコインネットワークを支えるコンピュータ(ノード)は、世界に 10,000 *ほど存在します。

パソコンからマイニング工場、ラズベリーパイなどの小型コンピュータなどノードの機種は様々。

国の規制によって、世界中に散らばっているすべてのノードを掌握することは恐らく不可能でしょう。

過去に行われた中国や韓国の規制については、ドメインを有するWebサービスや実在するマイニング工場が規制対象となっています。

現に取引所を介さないマンツーマン取引は、元建てで増えています。(月に90億円程度、2018年1月*

一時的には換金の流通量が下がると思いますが、ビットコイン・ネットワークは維持可能と思いますね。

 

 

その他

  • 仮想通貨関連のサービス、トラブル上昇中。
    国民生活センターによると、2015年 440件、2016年 843件、2017年 1212件の相談件数。
    参考:http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/watcher/16/110700001/112100054/?P=3
       
  • あるコミュニティーサイトでは 55% が、ビットコイン=詐欺
    参考:http://www.debate.org/opinions/is-bitcoin-a-scam

 

 

ビットコインや仮想通貨関連の情報把握が難しい理由

「ある人はビットコインは詐欺」「ある人はビットコインを買うべき」と人によって言うことは違います。

ビットコインの情報発信が統一化されない理由は、「複雑なシステム」と「現在進行形で行われているプログラムの進化」「プログラミング知識の必要性」があると思います。

「ビットコインとは」という解説文をみると、「ブロックチェーン」とか「PoW」とか「ブロックサイズ」とか「マイニング」とか紹介されます。

どのキーワードも多くの方にとって非日常的でイメージしにくいですよね。

この複雑なシステムを分かりやすく端的に伝えることは難しいです。

特に多くのニュースサイトでは文字数に制限があり、ビットコインの正確な技術情報を一般の人に分かるように記載することは難しいでしょう。

そして上記で挙げたキーワードの技術は、現在進行系で更新・進化しています。

この変動を捉える・理解するには「プログラミング知識」が必要です。

ビットコインの基幹システムを理解して、プログラミング知識がある方って少なく、またこうした方がニュース記事や情報発信することは少ないのが現状ではないでしょうか。

それ故にビットコインや仮想通貨関連の情報理解が難しくなっていると思いますね。

 

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本稿は、大島孝之(本サイト管理人)の個人的主観のもと中立な立場で書いています。
異論等ございましたらコメントお願いいたします。

 

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