ニューシルクロード(New Silk Road)

ニューシルクロード(New Silk Road)
通称 One Belt One Road

深夜に 抱っこ寝 をせがむわが子を抱きながら Channel NewsAsia の New Silk Road 特集を見ていて、余りにも日本語ソースが少なかったので、簡単にまとめてみました。
TPP や AIIB、人民元の国際化、子供の将来までも絡んでくることと思いますので、New Silk Road の動向は見逃せないと思います。

 

ニューシルクロードの目的

2000年前、仏教やイスラム教などの布教に欠かせなかったシルクロードですが、今は中国国家の安泰と中央アジアの発展に欠かせないインフラとなりつつあります。
ニューシルクロードの目的は、中国とヨーロッパを鉄道・道路でつなぎ、今よりも強固で安定した経済活動を行うことを目的としています。またニューシルクロードの沿線上にある中央アジア諸国への経済的恩恵も期待されています。
中心国である中国の習主席は、2012 年11月に主席に就任した翌年にニューシルクロード計画を発表しています。つまり習主席の肝入り事業になります。中国政府によると「2015年はニューシルクロードの年」ともいわれるほど、中国から見れば上手くいっている事業になります。

 

私が見た番組

The New Silk Roadエピソード1~4 (約50分/本)
→ GO VIDEO

 

 

ニューシルクロード特集の概要

ニューシルクロードは、中央アジアを横断し、中国とヨーロッパを結ぶ。
鉄道・道路・エネルギー・人で結ぶ。
中国(重慶市)からドイツ(デュイスブルク)まで鉄道接続済(Yuxinou Railway)。

  • 中国政府から 2000億ドル(約24兆円)の出資(日本国国家予算の約4分の1)
  • ニュー・シルクロードロード・ファンドで 400億ドル
  • AIIB(アジアインフラ投資銀行)より 1000億ドル
  • ニューシルクロードにまたがる国から 1120億ドル以上
    合計 3,500億ドル(約42兆円)以上の資金を元に進められている事業(日本国国家予算の約半分)。

2014年からニューシルクロードによる経済活動(鉄道)も始まってきていて、結果も多く公表されてきています。

(例)ニューシルクロードによって中国からヨーロッパ圏への輸送コストが削減でき、時間的にも海運に比べると約半分の時間(15日間)で中国からヨーロッパへモノを運べます。結果、自動車産業が盛んな中国 重慶市からヨーロッパ圏に2014年 3億ドルの輸出実績となっています。また重慶市の 2015年 GDP伸び率は 10.7%で中国全体 7%よりも成長率が大きい結果となっています。
ニューシルクロードは、アフリカ大陸やアメリカ大陸へも拡張するのではないか、と一部では考えられています。

 

The New Silk Road を見たときのメモ書き

中国のニューシルクロード出発点「重慶市 Chongqing」

重慶市での 2014年の自動車生産量 263万台(ドイツの自動車生産量の約半分、日本の自動車生産量の約 3分の 1)
生産する車/ボルボ、フォルクスワーゲン、フォードなど
自動車の他に hp やエイサーなどの PC産業も盛ん

 

ニューシルクロードの観光ポイント「西安 Xyan」

習国家主席の出身地でもある西安は、中国を代表する歴史スポット。
ニューシルクロードによって生まれる人の往来を活かして、西安を観光スポットとして強化。
超巨大なお寺の建設も行われて、観光事業が本格化。
宇宙開発などの最新テクノロジー拠点としてもニューシルクロードに便乗。

 

今はゴーストタウンだけど「蘭州市(らんしゅうし)Lanzhou」

中央アジアとオイル・ガスパイプラインを接続する蘭州市。
現在カザフスタンから 1日 240バレルの石油を輸入中。
中国からは石油採掘に関係する重機やパイプなどを輸出、2014年 3億ドルだったのが 2015年 5億ドルに成長。
また蘭州市はニューシルクロードの物流ハブとしての機能も、アパート・工場が乱立されて現在はゴーストタウン化されているが(人口流入がうまくいっていない)、2030年までに 100万人のモダン・シティになるそう。

 

中国有数のイスラム圏「喀什市(カシュガルシ)Kashgar」

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喀什市(Kashgar)

隣国するカザフスタンやタジキスタンなどから車で 1日で移動できる喀什市は、経済特区化される予定。
中央アジアのタックスフリー&経済特区化で経済・金融・医療・ツーリズムを実現しようと計画。

 

中央アジアのHOTTESTスポット「カザフスタン」

産油国としても有名なカザフスタンですが、ニューシルクロードによって石油以外の収益化も実行。
すでに中国と闇取引が盛んで、50万人のカザフスタン人が関わり取引量は 40億ドル規模と推測。
その下地を活かしてニューシルクロード計画がうまくいけば、中央アジアを巻き込み 30億人規模の経済圏が実現できる。
2015年には中国と 236億ドル規模の事業契約を締結(カザフスタン GDPの10%相当)

中国のコンテナを乗せ換える「カザフスタン」

中国と他国の鉄道レール幅は異なり、コンテナの乗せ換えが必要。
現在中国から 1日 3回列車が入り、400万トン相当のコンテナが扱われている。
また一方で 600億ドルの予算を元に、6000kmにおよぶ鉄道レールの更新作業が進められていて、2000kmの鉄道レールを新設予定。
中国との国境には1万個分のサッカー球場の広さをもつコンテナ・経済特区が建設予定。

道路もガンガン作る「カザフスタン」

56億ドルの予算で、ニューシルクロード全長  8500kmのハイウェイの内、2800km を建設中、2016年中に完成予定。
2交代制、月給 1000ドル(現地ホワイトカラーと同等)でカザフスタン人が工事中。

負の側面

カザフスタン国内の 4割以上の油田を所有する中国と現地労働スタッフの間でアツレキが激化し、2011年には死者を出す事態も発生。

 

 

中国化がすすむ「キルギス共和国」

2001年のアメリカ同時多発テロ以降、対タリバン(アフガニスタン)拠点として潤っていたキルギス。
アメリカ軍に敷地を提供する見返りに、2002年から 2014年まで年間 6000万ドルを得ていた。
その他にも海外援助の受け入れとして 1億ドル、燃料供給で 3億ドルの収入があった。
2014年アメリカ軍撤退に伴い資金不足が懸念され、ロシアから 2000億ドルを借り、1.5億ドルの資金援助を受ける。

キルギスは金の採掘が盛ん

中国の採掘企業 Zijin gold mine 社とキルギス政府合同出資で年間 6600億ドル規模の金採掘工場を実現。
現地スタッフも 500人採用するなど両社にとって良好な結果。
金採掘以外にも中国からの起業家が多く、中国企業で働こうと考えるキルギス人も多数。

現に 7000人のキルギス人が中国カルチャー・スクールに登録。
(中国思想を学べる孔子学院は、世界 120カ国 500か所 述べ85万人)
また中国放送を受信できる TV チューナーが2万台キルギス国民に配られた。
一方で、キルギスの中国化は深刻で、2015年にはキルギス国非認可の中国ベビーが 6万人以上誕生
また中国人経済圏が広がる一方で、キルギス人は仕事がなく 150万人以上が他国に出稼ぎ状態。
中国人をターゲットにした夜の店も増え、現地のキルギス・レディー(16~20歳)を働かせるケースも。
こうしたキルギスの中国化に対して、キルギス政府は中国はいいスポンサーだからのいってん張り。
実際には、中国オーナーがキルギス国内で儲けたお金は中国に還流し、キルギス国内への経済効果は軽微、それ以上に中国からの借り入れがキルギス国民への負担となっている。
キルギス人の SINOPHOBIA(シノフォビア、中国恐怖症)化も進む。

負の側面

中国資本の下建設された国内最大の化学工場でアツレキが発生中。
建設コスト 3 億ドル、従業員 2000人
工場からの排水がひどく、環境汚染が深刻。
キルギスに不利な雇用条件
建設当初は現地採用 8割、中国人採用 2割だった。
しかし、今は現地採用 4割、中国人採用 6割。
キルギス従業員による労働組合が、2014年 11月に化学工場の Zhongda 社に詰め寄るも改善なし。
その後キルギス人を対象に給料カットが実行される。
時給 1.75ドルから 0.6~0.9ドルに。

 

アメリカもニューシルクロードに便乗?

アフガニスタンに 80億ドル規模を水力発電所(ダム)を建設。

 

まとめ

世界の中心になりつつある中国の動向は見逃せないですし、ニューシルクロードから日本が外れた場合の日本の立ち位置も考慮しいて生きていかないといけないのかな、と思いました。
尚、ビデオを見ながらメモ書きした内容になりますので、誤訳があった場合はご了承ください。

 

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